将来の自分を想像してみよう ~清武中学校職場体験~

 毎年この時期になると、宮崎市内の多くの中学校で職場体験が実施されます。昔は15歳で大人の仲間入りをし、志を立てました。いわゆる「元服」というものです。現在の15歳は中学2年生から3年生の時期と言えますが、いよいよ将来の進路を真剣に考える大切な年ごろでもあります。さて、本年度も当館では職場体験の希望があり、清武中学校から2名の生徒が参加してくれました。2人とも教育に関わる仕事を目指しており、すでに確固たる志を持っていました。11月12日(火)~11月14日(木)の3日間、彼らは何を得、私たちは何を投げかけられるのか…お互いのキャッチボールが始まりました。最初の2日間は学芸員が博物館の役割や学芸員の仕事内容について、館内を案内しながら説明しました。他館からのポスターの貼り替えから机並べ、講座資料の準備や懸垂幕の作成などなど、一見雑用のような仕事ではありますが、すべては来館するお客様に返っていく大切な仕事です。彼らは本当に明るさとまじめさをバランスよく兼ね備えており、よくついてきてくれました。中日である11月13日(水)は池内小学校4年生の校外学習の対応を一緒にしました。自分から小学生たちに声をかけており、いいコミュニケーションができていて感心しました。記念撮影を撮るというのも大切なサービスで、なんと2人ともカメラのシャッターを押してくれました。実は彼らに待ち受けている大きなミッションは「自分の言葉でお客様に解説をする」ことです。館内説明のマニュアルを見ながら、展示物を見ながら、効果的な導線を考えながら、一生懸命に練習をしていました。「伝える」というのはケースバイケースで方法を変えていく必要があります。どの資料を、どのように、どんな目的で伝えるか…どう伝えたら反応するか、展示物を介したお客様との「対話」を成立させることが解説のおもしろさでもあり、難しさでもあります。博物館概論でよく言われるのが「ヒト」(利用者)と「ヒト」(職員)との対話だったり、「モノ」(資料)と「ヒト」(利用者)との対話が必要だ云々、です。モノ言わぬ資料にモノを言わせられるかどうかは、解説者のコーディネート力にかかってくるのです。彼らは初めて解説に挑戦しましたが、事前の勉強をよくしていました。「家に帰ってからも予習復習しました!」と話してくれましたので、その成果が表れたと思います。恥ずかしさもあったかもしれませんが、ひたむきな姿に心が和みました。最終日にお客様が来られたので、披露の場ができて本当によかったです。わずか3日間でしたが、彼らと過ごした時間は大変貴重でした。これから未来をしょって立つ若者に何をアドバイスできたかは分かりませんが、この経験が少しでもお役に立てられたら嬉しいです。彼らに人生のひとコマにちょっとだけ立ち合えることができて、充実感あふれる職場体験でした。またぜひ、記念館へ遊びに来てください。ほんとうに、ありがとう!!

2019年11月19日